「ファスティングダイエット」


1−2年前からこの言葉が非常に良く米国等から聞こえるように
なりました。最近のメディアでも盛んに取り上げられています。
体の毒素を排出させて痩せるというものですが、果たして本当に
健康的なダイエットプログラムなのでしょうか。

腸をきれいにしてダイエットを促進させる、もしくは生活習慣病の
治療などが目的です。
これにはジュースを使用したり絶食して腸内を空にするなどの
様々な方法が本やネットなどで出回っています。
今日はこれに関した米国のいくつかの論文の要旨をまとめて
検証してみます。

ファスティングは学術誌に発表されたものもありますが、もちろん
反論も数多くありますし商業ベースの民間療法も数多くあるようです。
医師が入院患者にほどこした症例もありますが、これは超低カロリーで
あるがために医師の監督が必要なのでしょう。

以下は殆どが米国の論文からの抜粋です。

1)絶食(ジュースなど超低カロリー食を含む)

絶食後、異常な食欲を示してしまう場合が多いので
その再教育のために医師の監視が必要である。
絶食そのものが短期間であっても合併症(腎障害、糖尿病)
によっては重大な結果を招きかねない。
リバウンドの度に絶食を強いられ、正常な食生活習慣を保ち難い。

絶食を行った事により精神的な安定を望めない。
個人で行った場合、「絶食崇拝」になりかねない。

プログラム実行中の週の食事が非常に貧弱なものになり、栄養バランスは
悪くなる。更に絶食が体に良いという誤った認識を肥満患者に植え付ける
結果となる。

2)腸内洗浄

これに関連して薦められているようですが、民間療法で
行われているようです。

腸内をきれいにしておく事は慢性の便秘には効果があるでしょうが、
およそ8メートル以上もある腸を完全に洗浄するのは不可能です。
民間療法での腸内洗浄は腸のほんの出口だけの洗浄に終わります。

浣腸程度の効果以上のものは望めないのではないか。
こうした方法が良しとするならば下剤の使用は同等の効果が
あるはずである。

3)ジュースの使用

リキッドプログラム(液体)、りんごジュースなどで行う方法が
多く推奨されているようですが、プログラム使用中は著しく
栄養バランスをそこないます。

最後にファスティングに関しての米国のある論文報告の
しめくくりにこのような記述がありました。

「個人で医師に監督されないこの断食によって何人かの人が心臓の
病気で急死しました。絶食は減量初心者のためにあるものではありません。
それは医師の監督を必要とします」

ファスティングダイエットに関しては、十分に納得できるリバウンドや
健康障害に関する安全性における医学的な統計があまりにも少ないのが
現状です。今後の「医学的な」展開に注目したいと思うとともに、
単なる超低カロリーダイエットでない事を祈ります。