妊娠中は肥満に陥りやすいものです。通常、妊娠中は
体重が増加するもので、産婦人科学会でも妊娠中の
体重増加は8キロまでと指導しています。
妊娠中に肥満してしまった人がダイエットをした場合、
母乳で育児をすると乳児の発育に影響があるかどうかの
論文が以前にNew England Journal Of Medicine誌に
掲載されていました。
妊娠中に肥満になってしまった人が一日500kcalの
摂取カロリー減にてダイエットをしても乳児の発育(体重増加)には
影響がなかったというものでした。
New England Journal Of Medicine 2000;342:449-453, Feb 17,
2000
産婦人科のDr.Kによると、この論文は症例数が40余りで
今後の追加研究、検討がなされないと正しいかどうか
判断が難しいとのことで以前配信を見送った経緯があります。
産後は骨からのカルシウムも抜け、骨粗しょう症の状態に
なっていますし体も非常に消耗しています。
お産という大変な体の消耗の直後は栄養バランス良く回復に
努める時期です。その時期のダイエットは非常に気を使ったもので
なければならないでしょう。
母乳も母体の栄養バランスが取れていることは重要だと思われ、
単に乳児の体重が通常に増えただけでは良い発育かどうかを
判断するのは難しいと思われます。
ちなみに母乳をあげているお母さんは、母乳をあげない時に比べて
一日約600−800kcalも多くのカロリーを必要とします。
授乳は大きなカロリーを必要とするものなのです。
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