「食物繊維」


よく使う言葉ですが、食物繊維とは人間が消化できない食物成分一般の総称です。

 消化管運動を活発にする
 腸内の食物の通過時間を短縮する
 噛む回数の増加

などが良い点で、便秘がちな若い女性にはこうしたものが好まれるのでしょう。

一日の必要量や標準量を表したものは現在も無いのですが、昭和22年には日本人の一日の摂取量は22.4gとなっています。現代の日本では約2〜3割摂取量が減っているようです。

アメリカの低脂肪食の論文でも1000kcalあたり野菜18gとなっていましたから、大体昔の日本人程度の摂取量が適正なのかもしれません。

特に若い女性のダイエットの場合の食物繊維摂取についての注意点があります。

若い女性は生理の出血で血液を失う上に、現在は昔より鉄分やカルシウムの摂取が少なくなっているのが統計上明らかです。思春期の女性には高率で貧血が認められますしカルシウムも成長期は勿論、積極的に摂らないといけません。

20歳前後の女性のダイエットが非常に盛んな風潮は将来の骨がもろくなる骨粗鬆症の患者の増加を予想させます。

食物繊維には鉄やカルシウムの吸収を阻害する作用があります。ただし野菜は体に良いと思い、繊維質ばかりでダイエットをすると貧血やカルシウム不足の結果を招く場合があります。繊維質は鉄の吸収を阻害します。

なにごとも過ぎたるは及ばざるがごとしです、野菜は体に良いと思ってそればかり食べているとこんな副作用もあるのです。バランスの良い食事が大事な事がわかって頂けますでしょうか。