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肥満には数々の遺伝子が関与していることがわかって来ました。この分野もまだ歴史が浅く、今後も研究者達によって解明されて行くと思われます。肥満遺伝子の解明は今後の肥満症の治療を進歩させるでしょうし、私たちも期待しています。
代表的なものを2つほどご紹介します。
レプチンという物質は脳の満腹中枢を刺激し、食欲を抑えます。遺伝的にこのレプチンを産生する能力に異常があったり、このレプチンを受け入れる受容体に遺伝的に異常があると食欲を抑えることができません。
(注:レプチンそのものは伝達物質で遺伝子そのものではありません)
それとは別にβ3アドレナリンレセプターというものの関与も指摘されています。これは食べたものをエネルギーとして蓄積しようとする倹約遺伝子とも言われます。多く食べても肥らない人や同じ量の食事でも肥る人がいるのはこのためとも言われています。ストレスによって出るノルアドレナリンという物質に感受性が高く、ストレス性の肥満の原因の一つとも言われています。
このように、遺伝子によって人は肥り易い、また痩せ難い体質があるのは間違いないでしょう。
仮にそうした遺伝子を持っていたとしてもダイエットの基本は変わりません。基礎代謝が違っても、体質が脂肪を蓄積し易くても消費カロリーと同じ摂取カロリーで生活すれば肥ることはありません。マイナス思考はダイエットにはあまり良いことではありません。
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